業界別M&A動向

通信業界のM&A動向大業種: 情報通信業

通信業界の主要10社

電気通信事業の市場規模は、24兆9429億円である(総務省・2014年度)。

業界定義

電気通信事業とは、一般に固定電話や携帯電話などの電気通信サービスを提供する事業をいう。

業界分析

日本では第二世代携帯電話(2G)の通信方式にPDCを採用したが、日本国内のローカル規格だったため世界から孤立した。さらにスマートフォンの共通OS化によって海外メーカーの参入が容易になったことから、日系主要メーカーの世界の携帯電話端末台数におけるシェアは、1990年の50%程度から下落の一途を辿ってきた。

また、日本では伝統的に通信キャリアと端末メーカーの結びつきが強い。通信キャリアが端末の開発から販売に至るまで積極的に関わり、端末の高機能化と、通信料金と端末価格の内部相互補助を実現しようとした結果、日本の端末メーカーは「ガラパゴス化」とも揶揄される状況に陥った。国内主要3キャリア(NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク)を中心とした、通信キャリアが求める仕様やデザインの端末を製造せざるを得ない国内の端末メーカーは、製造請負業のような性格を強めたため、世界で通用する製品開発力に劣後し、海外メーカー端末が人気を集めるとシェアを失っていった。

携帯電話端末の流通においても、通信キャリアは、端末メーカーから携帯電話端末を買い取り、販売奨励金を与えた上で、販売代理店を介してユーザーへ販売するという日本独自の商習慣を築いた。販売奨励金とは、販売代理店が携帯電話端末を販売した際に、キャリアが販売代理店へ与えるインセンティブのことを指す。販売奨励金を与えることによって、端末の販売価格を低く抑え、端末の普及を促進させることができたが、16年4月に発表された総務省のガイドラインによって端末の「実質ゼロ円以下」は禁止されている。

加えて通信キャリアは、利用者が支払う基本料金や通話料金からコストを回収するため、端末にSIMロック(一枚のSIMカードを固定特定の端末にしか使用できないようにすること)を掛けた。通信会社を容易に変更できないようにすることで、利用者の流出を避けようとする狙いだが、端末を変更せずにサービスを提供する通信業界を変更する際や、海外渡航時に現地国のSIMカードに差し替えて利用するといった利用者の行為を妨げるなど、ユーザーの利便性を失わせた。このため、総務省は、14年12月に「SIMロック解除に関するガイドライン」を改訂し、15年5月から事業者に対して、改訂されたガイドラインに従ってSIMロックを解除することを義務化した。

MM総研によると、16年度(16年4月~17年3月)の国内携帯電話総出荷台数(主要4キャリア向けに出荷されるスマホと従来型携帯電話、SIMフリースマホの合計)は前年度比0.3%減の3648万6000台で、5年連続の減少となった。このうちスマホの出荷台数は同3.3%増の3013万6000台で、初めて3000万台を超えた。なお、総出荷台数に占めるスマホの出荷台数比率は82.6%(前年度比2.9ポイント増)だった。また、MVNO(仮想移動体通信事業者)など格安スマホも存在感を強める。MM総研によれば独立系MVNO事業者がSIMカードを活用し、独自の料金プランで提供する独自サービス型SIMの回線契約数は、前年度比50.2%増の17年3月末で810万回線となった。

M&A動向

アップルのiPhoneがヒットし、android搭載端末ではサムスン電子が攻勢を強める一方、開発の遅れた国内メーカーは苦境に立たされている。

京セラが三洋電機の携帯事業を買収した他、NEC、カシオ計算機、日立製作所の3社が携帯電話事業を統合し、10年6月にNECカシオモバイルコミュニケーションズを設立した(現在は解散し、NECが携帯電話事業を引き継ぐ)。富士通も東芝の携帯事業を買収するなど大型再編が続いた。しかしその後、パナソニックモバイルコミュニケーションズなど他メーカーは事業見直しを余儀なくされ、三菱電機は08年、NECは13年にスマホ事業から撤退した。パナソニックも同年秋に個人向けスマホから事実上撤退した。17年8月には、富士通が携帯電話事業を売却する方針を固めた。かつて10社以上存在していた国内携帯電話端末メーカーは、ソニー、シャープ、京セラの3社に集約される形となった。

業界主要企業

企業名 売上高 営業利益
ソフトバンク 9,153,500 474,100
NTTドコモ 4,527,000 548,300
KDDI 4,466,100 494,400

(単位:百万円)

当社の成約事例

成約年月 対象会社(譲渡会社) 譲受会社 取引スキーム
2016年4月 ソフトウェア企画・開発 ソフトウェア企画・開発 株式譲渡 詳細  >
2007年7月 携帯販売 人材派遣
(上場企業)
事業譲渡 詳細  >

関連売却情報

業種 概算売上高 所在地
ITシステム運用 3億円以上 西日本 詳細・お問い合わせ  >
通信機器製造業 1億円以上 東日本 詳細・お問い合わせ  >

関連ニュース

2017-02-13メルコホールディングス、アドバンスデザインを完全子会社化
2017-01-30アクロディア、渋谷肉横丁の全株式を5.74億円で取得し子会社化
2017-01-05麻生、都築電気の株式8.96%を約12.8億円で取得し、資本参加
2016-12-27千趣会、Jフロントから通信販売事業を取得
2016-12-20アイ・エス・ビー、アートの全株式を2.9億円で取得し子会社化
2016-12-08KDDI、日本産業パートナーズからビッグローブの全株式を約800億円で取得
2016-11-16ERIホールディングス、イーピーエーシステムの全株式を取得し子会社化
2016-11-15さくらインターネット、双日グループ会社からデータセンター事業を取得
2016-11-11ソフトフロントHD、グッドスタイルカンパニーの株式55%を4.4億円取得し子会社化
2016-11-11イー・ガーディアン、アイティエスの全株式を2.1億円で取得し子会社化
2016-11-07エレコム、船井電機からDXアンテナの株式96%を取得
2016-11-02NTTデータ、シャープグループからソフトウェア開発会社の株式80%を取得
2016-09-30新日鉄住金ソリューションズ、ネットワークバリューコンポネンツを株式交換で完全子会社化
2016-09-20ソフトフロントHD、AWESOME JAPANの株式66.17%を取得し子会社化
2016-09-15エムケイシステム、システム開発会社の株式約80%を取得し連結子会社化
2016-08-29トーホー、システムズコンサルタントの全株式を取得し子会社化
2016-07-04フュージョン、ソフトブレーンの株式を取得し、持分法適用会社化
2016-06-30グルーバルウェイ、wizpraと資本業務提携
2016-06-22ソリトン、オレガを簡易株式交換で完全子会社化
2016-05-18アジュバン、エクシードシステム株式90.6%を約3.2億円で追加取得し完全子会社化

関連業界

電話業界電話等製造業は、有線通信機器製造業と移動電話製造業に大別される。 ...
家電業界家電製造業とは、家電を製造する事業を指す。 家電とは、家庭や個人...
放送業界放送業とは、音声・映像・文字などの情報を電気通信技術を用いて一方的かつ...
情報サービス業界情報サービス業には以下の業務を行う企業が含まれる(経済産業省「特定サー...
インターネット業界インターネット業とは、インターネットを通じて、通信および情報サービスを...

当社は、大小様々なM&Aニーズを豊富に保有しています。
経験あるスタッフがきめ細かく対応させていただきますので、
無料相談メールもしくは電話にてお気軽にお問い合わせください。

お電話でのお問い合わせ

icon tel

03-6880-3800

受付時間 line 平⽇ 10:00〜20:00

メールでのお問い合わせはこちら
pagetop