業界別M&A動向

調剤薬局業界のM&A動向大業種: 卸売業、小売業

調剤薬局業界の主要10社

 高齢化や医薬分業の進展に伴い、ここ10年で調剤医療費は4.6兆円から7.8兆円に、また、調剤薬局数も51,000店から58,000店に増加。調剤医療費を市場規模とみなした場合、上位10社のシェアは15%にとどまっており、隣接業種の医薬品卸やドラッグストア業界と比べても寡占とは程遠い市場。製薬会社の元職員が独立・創業したケースも少なくなく、圧倒的に中小零細企業の数が多いと考えられる。

業界定義

調剤薬局とは、医療機関発行の処方箋に基づき薬剤師が医薬品を調剤し、患者に販売または授与する保険薬局をいう。(参考:業種別審査辞典)

業界分析

既に医薬分業率は70%に達し、調剤薬局数はコンビニ店舗数54,500を上回っている。成長期から成熟期へ移行するとともに薬局間競争は激化。以下(①~④)のように事業環境も厳しい。

①国の財政赤字拡大阻止に向けた薬価引下げ継続は薬価差益の縮小を招いていると言われている。なお、政府は薬価改定の2年から1年への変更を検討中
②2019年消費税率アップが実施されれば、調剤薬局では保険診療を通じた患者への医薬品販売が非課税なのに対して仕入れに係る税負担が増加
③2006年の大学薬学部4年制から6年制への変更により、不足が深刻化している薬剤師確保のための費用が増加。厚労省はいわゆる「かかりつけ薬局」増加に向けた施策(病院前の一部「門前薬局」の調剤報酬引下げ等)を講じているが、かかりつけ機能を果たすには十分な薬剤師の確保が必要
④後発医薬品使用が奨励される中、先発薬とは異なり複数の製薬会社が製造する後発薬の在庫管理負担は重い

M&A動向

事業環境が厳しさを増す一方で、成熟してきたとはいえ高齢化進展により一定の成長が見込めることや規制緩和(2009年6月の薬事法改正)を背景にM&Aは活発

市場が成熟に向かう中、スケールメリットの重要性が増しており、営業地域拡大などを目指す買い手企業と、有力企業からの支援や資本力増強などが必要と考えた売り手側の意向がマッチ。売却目的としては後継者難による事業承継を伴っている場合も少なくない。

2009年6月の薬事法改正によりコンビニ、スーパー等でOTC医薬品の販売が解禁され、これを契機に調剤薬局とスーパー、コンビニ等の間で提携が進展。また、医薬品卸の川下事業強化や、ドラッグストア、スーパーなどのサービスメニュー拡大など、薬局事業参入や業容拡大を目的に異業種が調剤薬局を買収するケースも多い。

(文中、数値は概算値、2017年2月15日執筆)

業界主要企業

企業名 売上高 営業利益
アインファーマシーズ 211,010 19,220
日本調剤 190,866 10,707
クラフト 163,500
クオール 115,308 6,678
スズケン 103,183 3,604
東邦ホールディングス 99,776 2,924
総合メディカル 96,405 6,655
メディカルシステムネットワーク 81,999 3,412
ウエルシアホールディングス 76,487
アイセイ薬局 60,700

(単位:百万円)

当社の成約事例

成約年月 対象会社(譲渡会社) 譲受会社 取引スキーム
2017年3月 調剤薬局 調剤薬局 100%株式譲渡 詳細  >
2017年3月 調剤薬局 調剤薬局 100%株式譲渡 詳細  >
2017年3月 調剤薬局 調剤薬局 100%株式譲渡 詳細  >
2017年3月 調剤薬局 調剤薬局 事業譲渡 詳細  >
2017年2月 調剤薬局 調剤薬局 100%株式譲渡 詳細  >
2017年2月 調剤薬局 調剤薬局 100%株式譲渡 詳細  >
2016年12月 調剤薬局 調剤薬局 株式譲渡 詳細  >
2016年12月 調剤薬局 調剤薬局 株式譲渡 詳細  >
2016年12月 調剤薬局 調剤薬局 株式譲渡 詳細  >
2016年12月 調剤薬局 調剤薬局 株式譲渡 詳細  >

関連売却情報

業種 概算売上高 所在地
調剤薬局 1億円 東日本 詳細・お問い合わせ  >
調剤薬局 1.4億円 東日本 詳細・お問い合わせ  >
調剤薬局 2億円 東日本 詳細・お問い合わせ  >
その他の小売業 - 調剤薬局 4億円 東日本 詳細・お問い合わせ  >

関連ニュース

2016-11-24総合メディカル、みよの台薬局グループの株式を約80億円で取得し子会社化
2016-08-23クオール、共栄堂の全株式を約134億円で取得し子会社化
2016-05-27ノーリツ鋼機、子会社を通じて保険薬局向けソフトウェアメーカー株式を取得
2016-03-01シップHD、小西共和HDを株式交換で完全子会社化
2016-02-05アイセイ薬局、J-STARがTOBで非公開化へ
2015-09-16アインファーマ(9627)、四国の薬局チェーングループの全株式を取得、5,400百万円
2015-08-20メディシス(4350)、EMシステムズ(4820)と合弁会社を設立
2015-08-18ファーマライズ(2796)、薬局一体型コンビニ展開へ3社合弁事業を設立
2015-06-30アインファーマ(9627)、資生堂からアユーララボラトリーズを買収
2015-06-15ファーマライズ(2796)、沖縄のドゥリームを子会社化
2015-05-21綜合臨床(2399)とメディシス(4350)、資本提携
2015-05-21メディシス(4350)、薬樹と業務提携へ
2015-05-21総合メディカル(4775)、三井物産から祥漢堂を取得
2015-04-13ツルハ(3391)とフジ(8278)、レデイ薬局を共同買収
2015-03-27総合臨床HD(2399)、メディカルシステムネットワーク(4350)と業務提携
2015-03-20総合メディカル(4775)、保健同人社の株式を三井物産(8031)から取得し子会社化
2015-02-19EMシステムズ(4820)、祥漢堂薬局から新大阪店を取得
2015-02-01メディシス(4350)、芙蓉リースと戦略的包括提携
2015-02-01ツルハ(3391)、メディシス(4350)からドラッグストアを取得
2015-01-20アインファーマシーズ(9627)、静岡最大のメディオ薬局を買収60億円

関連業界

病院業界医療業とは、医師または歯科医師等が患者に対して医業を行なう事業、および...
医薬品業界医薬品製造業とは、薬事法により、厚生労働大臣の許可を受けて、医薬品の製...
医薬品卸業界医薬品は、病院・診療所などの医療機関と調剤薬局向けに販売され医師の処方...
老人ホーム・介護業界介護サービス業とは、介護保険法に基づき、施設または自宅で生活し、介護を...
ドラッグストア業界ドラッグストアとは、医薬品・化粧品・日用雑貨(日用家庭品、文房具、フィ...

当社は、大小様々なM&Aニーズを豊富に保有しています。
経験あるスタッフがきめ細かく対応させていただきますので、
無料相談メールもしくは電話にてお気軽にお問い合わせください。

お電話でのお問い合わせ

icon tel

03-6880-3800

受付時間 line 平⽇ 10:00〜20:00

メールでのお問い合わせはこちら
pagetop