M&A成約事例・実績
ご成約者インタビュー 
それぞれの選択

M&Aご成約者事例
#89

安藤 宮崎
安藤 宮崎

より良い未来を実現できるパートナーと出会い、
共に地域最大のシステム・デジタルインテグレーターへ

愛知県名古屋市を拠点に、企業の“課題解決のためのシステム”の開発事業を展開するAND Think株式会社。製造業向けのシステム開発を主に、顧客からの絶大な信頼を受け、成長を続けてきた同社は、2024年、株式会社セラクへ株式譲渡・株式交換スキームによるM&Aを行った。譲渡側のAND Think株式会社 代表取締役 安藤 悌浩 様と譲受側の株式会社セラク 代表取締役 宮崎 龍己 様にM&Aまでの経緯と今後の展望について伺った。

  • 譲渡企業

    会社名
    AND Think 株式会社
    所在地
    愛知県名古屋市
    事業内容
    各種ソフトウェア受託開発・システム開発・保守・管理など
    資本金
    2,000万円
    従業員数
    24名
    M&Aの検討理由
    更なる成長と発展のため
  • 譲受企業

    会社名
    株式会社セラク
    所在地
    東京都新宿区
    事業内容
    ITインフラ、システム開発、クラウドシステム運用・定着化、農業IT「みどりクラウド」、AIサービス「NewtonX」など
    資本金
    3億1,112万9,309円
    従業員数
    3,399名(連結)
    M&Aの検討理由
    事業領域の拡大、シナジーの実現による事業規模拡大のため

本質を見極め、期待以上の成果で顧客の依頼に応えてきた

まずは、AND Think株式会社の事業内容、および沿革についてご紹介ください。

井上
AND Think 株式会社 代表取締役 安藤 悌浩 様(以下、安藤)

AND Thinkは、ソフトウェア受託開発をメインに営んでいる会社です。主要取引先は同業のSIer (システム インテグレーター)やIT企業で、主に業務システム(生産管理・在庫管理など企業が業務の品質や作業効率の向上を目的に使用するシステム)の開発を得意としています。製造業に関するシステムにおける知見と業務知識が豊富にあり、ビジネスインテリジェンス(大量のデータを加工・分析し、企業活動の意思決定に活用する)領域も得意としています。特徴や強みは、高い技術力と品質です。依頼された案件や対象システムの目的を正しく理解し、本質を見極め、顧客の期待以上の成果で応えることを心掛けています。ITの仕事は、“相手が何を望んでいるか”“どうすべきか”を考えることがとても重要です。AND Thinkという社名には、ただ考えるだけでなく、何かと一緒に考える、何かと掛け合わせて考えるという意味を込めています。

 

会社を創設したのは、今から5年前の2019年10月、私が47歳のときでした。前職で一緒に働いていた数名と起業しました。前職時代の取引先と良好な関係を構築できていたからだと思うのですが、私が新しい会社を立ち上げるため、引き続き新会社でお取引を継続したい、と相談した際にすぐご賛同いただけたのは大変嬉しかったです。お客様の課題に長年耳を傾け、何が最善なのかを考え、真摯に対応してきたからこそ、ご契約を続けていただけました。大変ありがたいことです。

起業してから5年の間に、どこまで会社規模を拡大させていったのでしょうか。

安藤

この5年の間に従業員数は10名から約24名まで増えました。創業時のメンバーは、私が独立したときに、私についていくという選択肢以外にも、会社を辞める、別の道に進むという選択肢もあったと思います。それでもついてきてくれたのは、私を信頼してくれていたからだと感じました。なので、私はその想いに応えようと努めてきました。そのメンバーがやがて、信頼できるリーダーとなって、彼らとともに文化や、社風が醸成され、強い会社になっていったという自負があります。

自社課題を解決するための選択肢のひとつだった

安藤様と素敵なお仲間が一丸となって成長をさせてきた会社です。M&Aを考えるようになったきっかけはどのようなものだったのでしょう。

安藤
安藤

前職では取締役でしたし、5年前に独立してからずっと経営に携わってきたので、経営そのものには慣れていました。しかしそれは、若い頃から前職の会社の経営を長くやってきたからです。当時は気力も体力もあり、そのときに培われた経営の経験や判断力が今に生きているとは思います。しかし、あれからずいぶんと時が経ち、状況は一変しました。

今、私は52歳で10年後は62歳になります。40代の従業員を後継者候補として考えておりましたが、仮に10年後にその従業員に引き渡すことになると、その頃、その従業員も50代になってしまいます。私は前職から長らく経営業務を行っておりましたが、50代から初めて経営を任されることになると、本人の負担になってしまうだろうと考えました。経営は、気力、体力共に充実する、若いときからやった方が良いと思いますので、ある程度順調に経営が進んだら、早く世代交代しようと考えていました。

創業当初から漠然と考えていたのですが、具体性を帯びたのが、今から2年前、ある程度事業も安定し、利益も確保できることがわかった時です。以前に比べると体力、気力の衰えを感じるようになっていましたし、“辞めたい”ということではなく、将来の会社や従業員のことを考えると、早く承継した方が良いと考えるようになっていました。

また、中堅・中小企業に特有の問題ではあるのかもしれませんが、経営において私への依存度が高いことも感じておりました。どこかに“安藤さんに任せておけばいい”“安藤さんが言ったから”“最後は安藤さんが決める”という空気感があることで、従業員が自ら考えて判断しにくい環境があることも危惧していました。良くも悪くも、私が今まで判断したり決めたり助言したりしてきたので、「自分がいなくなっても、会社が存続するようにしたい」と考えておりました。

私がなるべく早く引退して、「みんなに引き継ぐ」と宣言したほうが危機感を覚えるし、そこから成長意欲もわくのではないかと思いました。少なくとも後継者に引き継ぐには時間が必要です。いち早く後任に渡した方が会社にとってもいいという想いがありました。

会社の承継にはさまざまな手段があると思います。例えば親族の方に承継するといった選択肢はなかったのでしょうか。

安藤
安藤

私には子どもがいないので、そういった選択はありませんし、たとえいたとしても恐らく引き継がせることはなかったかと思います。外部から連れてくることも考えたことはありません。会社の従業員が順次、出世して社長を任せられればいいと考えていましたね。仮に、自分がどこかの会社に勤めていて、社長が外部から来たり息子さんがなったりしたら、すぐに信頼できるとは思えないし、ついていこうとも思わないだろうなという考えが私自身にあったからです。全員が社長になりたいかは分かりませんが、従業員たちが“自分たちで会社を何とかする”という想いを持って成長し、トップまで上っていったほうが他の従業員からも信頼を得られるだろうと思っていたのです。

後継者はそうやって決めていけば良いですが、事業を承継することを考えると、現実的には難しい課題があることはわかっていました。未上場の会社の株を誰かに譲り渡すとき、暦年の利益や実績によって株価が上がってしまい、引き継ぐのに多額の資金が必要になることは知っていたからです。それをどう解決するかは、自分の中では明確な答えが見つからずにいました。取引先の銀行からは、「持ち株会社を作ればいい」と言われたので、それも選択肢のひとつとは思っていたのですが、その案を採用するのかどうか迷っていました。

 

また、先ほど従業員数は10名から約24名に増えたと申しましたが、創業後に採用してきた従業員はほぼ業界未経験者です。AND Thinkで採用してゼロから教育してきました。もちろん経験者を採用したいのですが、よりネームバリューや待遇の良い同業大手の採用競争力が強いため、なかなか難しい状況にありました。しかも組織を活性化したり、適切な役割を与えようとしたり、ある程度の規模の仕事を獲得したり、事業の余力で勉強や研究をしたりするためには、今の人員規模では非常に難しいですし、採用は続けたいのですが、自助努力だけではどうにもならないという限界も感じていました。

 
たとえ、何とかしてうまく人材を採用できたとしても、今度は仕事を確保しなければなりません。これまでは、ありがたいことに、特別な営業活動は行わずとも旧知のお客様からのご紹介やリピートでいただいた仕事を中心に請け負ってきたので、人員の拡大とともに営業活動をしていく必要があると考えておりました。また、主要取引先から依頼される形で仕事を受けていたので、同じような仕事も多く、自力で仕事の幅を広げることについては、一定の課題感がありました。ちょうどその頃、M&A仲介会社から連絡が入るようになっていました。

 

M&Aキャピタルパートナーズと出会ったきっかけを教えてください。

安藤
安藤

深瀬さんからの手紙がきっかけです。他の仲介会社からもメールや突然の電話が入ることがありましたが、若干怪しさを感じてしまい、興味を持てずにいました。しかし深瀬さんのお手紙は丁寧で、すべて手書きで書かれている言葉が、押し付けがましくなかったですね。それを読んで、“一度お話を聞いてみよう”と思い、こちらから連絡をしてお会いしました。

お互いの第一印象をお聞かせいただけますか。

深瀬
M&Aキャピタルパートナーズ株式会社 企業情報部 主任 深瀬 雄也(以下、深瀬)

全てのご対応が非常に丁寧で、“ここまで物腰が柔らかい方がいらっしゃるのだ”と思いました。しかし、お話を伺っていくうちに、柔らかいお人柄の一方で、信念を明確に持たれていることを感じました。「自分が正しいと思う選択をする」というお考えや、「自分が生きた証を残したい」という想いには、素直に“カッコイイ”と思った記憶がございます。

 

安藤

深瀬さんはとても丁寧に対応をしてくださりました。よく私の話を聞いてくれて、私が知らないことを丁寧に、分かりやすくご説明してくださりましたね。最初からいきなり結果を出すのではなく、こちらを急かすことも、強制することもないところが好印象で信頼できると感じました。その後、何度もお会いしていくにつれ、どんどん信頼が増していった感覚です。そのため、他のM&Aの会社にも話を聞いて、比較しようなどとはまったく考えもしませんでした。M&Aについて、仲介業者によっては不利益を被ることもあるようですが、そういう不信感はまったくありませんでした。

会うたびに信頼が醸成されていったのですね。

深瀬、安藤
安藤

普段からM&Aとは関係のない、好きな食べ物や音楽の話で盛り上がることが多くありました。もちろん深瀬さんが私に合わせてくれていたのだと思いますが、話が合うので“いろいろな感覚も合うだろう”とも思いました。自分の会社の未来を相談する大事なパートナーだからこそ、感覚やセンス、考え方が近い人が良いに決まっています。さりげない雑談の中から、感覚の近さを感じ取ることができて、さらに安心できました。

 また、数週間後に会った時には、前回の話を受けて活動されていた内容をお聞きするのですが、すべてに全力で対応してくださり、そのような姿勢に誠実さを感じていたのは確かです。会話を重ねるごとに、やがてAND Thinkの課題をM&Aであれば解決できそうだということがわかってきました。深瀬さんとも相談をしまして、あくまで選択肢のひとつとして、検討を深めていくことにしました。

どのようなご提案をされたのでしょうか。

深瀬、安藤
深瀬

AND Thinkは2019年10月の設立のため、設立からは浅いご法人でありながら、安藤社長と長らくご関係のある経験豊富なエンジニアの方々を多数抱えており、単独経営でも何ら問題のない状態であると認識しておりました。一方でこれまで取引先からお願いされるようなかたちで受注をしていたので、受注の不安定さや、仕事の幅の広がりには一定の課題感があると認識しておりました。また、採用・教育面においても、自助努力では限界があるとのお考えをお伺いしておりました。このような課題は、一般的には大手企業との提携によって解消できる部分も一定数あることをお伝えし、単独経営と共同経営、どちらのほうがAND Thinkの未来にとって良い影響があるかということを念頭にご検討を深めていただきました。トップ面談の希望があったのは実は10社ほどありましたが、その中から5社とお会いいただきました。

安藤

実際に名乗り出てくださった会社が多数あったと聞いた時は驚きました。10社から面談希望があるのは多い方だとお聞きし、とても光栄に感じました。お会いすればするほど決められなくなると思ったので、お会いするのは5社に限定しました。一定程度のブランド力や規模感のある会社のほうが、AND Thinkの課題を解決できる可能性が高いという深瀬さんからのアドバイスも参考にさせていただきました。

 何社かお会いして対話をすることで、徐々に話が具体的になり、相手の姿が見えてきた段階で、単独ではなく共同で経営を進めていくイメージがつかめてきました。独立経営では解決が難しいとなったときに、頼れる相手と共に経営ができればという想いもありながら、今の“AND Thinkらしさ”は損ないたくないとも思っていました。

 従業員もきっと今の会社のことを好きでいてくれていると思うので、会社が飲み込まれ、空気感が変わることはよくないと考えていました。仮に経営課題が解決できたとしても、それは何か違うような気がしました。そのようななか、候補先のひとつだったセラクの皆様とお会いしました。

 印象的だったのは、「AND Thinkから学ばせていただきたいです」とおっしゃってくださったことです。AND Thinkの得意とする業務系システム開発の分野を活かし、お互いの強みを活かした資本提携をともに目指していきたいとおっしゃっていただいたことが好印象でしたし、自分たちの存在意義を感じることができました。その後、詳細を詰めていく過程において、“セラクさんとならAND Thinkのままでいられる”という感じがしました。この先、さまざまな面で助けていただくことになるかと思いますが、それをトップ面談の際に判断できたのは非常によかったと思っています。

熱意が溢れる提案に感銘を受けた

ここからは、譲受企業である株式会社セラク 代表取締役の宮崎 龍己 様にも参加いただいて、お話を聞かせていただければと思います。まずは事業のご案内、およびM&Aに対するお考えを教えてください。

宮崎
株式会社セラク 代表取締役 宮崎 龍己様(以下、宮崎)

ITインフラ、システム開発などのSI領域に加え、クラウドシステム運用・定着化、農業IT「みどりクラウド」、AIサービス「NewtonX」などDX領域や自社サービスも手掛ける会社です。私はM&Aを、成長のために必要な経営手段のひとつと捉えており、弱いところを補い、強いところにさらに強化するうえで有効だと考えています。時価総額が高くはないので、大きなM&Aはできませんが、自分たちに合ったかたちのM&Aをしていきたいと考えていて、既存の自社事業を大きくすることを目的としています。

セラクの事業領域はITインフラがメインですが、新しい領域にも力を入れています。例えばカスタマーサクセス事業を展開するグループ会社の株式会社セラクCCCやローコード領域では、インフラメインのエンジニアが多く、開発人材は、インフラに比べると少なくなっています。AND Thinkと組めば、開発力がつけられると考え、今回、候補先として手を挙げさせてもらいました。根本的には、その会社が真面目で誠実な会社かどうか、そして社長には残ってもらいたいという考え方があるので、社長のお人柄も重要な判断材料と考えております。

安藤社長は、譲渡対価の一部であるセラクの株式を従業員の皆様に贈与する予定であるとおっしゃっていました。これは従業員を大切にしている証だと思います。トップ面談でお会いすることは重要ですね。お会いすることなしでは、M&Aは成り立ちません。第一印象は、“真面目な方”で、それがお顔にも表れていると感じました。加えて、その言動からも、とても謙虚で誠実な方であることはすぐにわかりました。事前に従業員から印象を聞いていましたが、評判通りの方がいらっしゃったと思いました。

宮崎様の第一印象はいかがでしたか。

安藤

最初にお会いしたときに、インターネットの黎明期(新しい文化・時代・物事が始まる時期)で、まだインフラエンジニアが少ないときに“未経験者を育てるしかない”という志を持ってやってこられたことなど、セラクという会社の生い立ちを聞かせていただいたのが印象的でした。当時ではとても革命的なことですが、苦労されていたことを感じさせず、会社を大切にされていることもその話しぶりから感じとれました。今の事業に関しても、変化や拡大をされているなか、こだわりやお考えを持たれていることが分かりました。AND Thinkからすると規模が大きく異なる会社ですが、身近に感じられるようにお話ししてくださったこともあり、とても話しやすかったですね。また宮崎社長以外の同席されている方も、みなさん温かい雰囲気で、それもセラクという会社の雰囲気を表していると思いました。

 

宮崎

普段から考えていることをそのまま、包み隠さずお話ししました。やはり重要なパートナーとなる可能性がある方です。オープンマインドでいることはとても重要だと考えます。

宮崎・安藤
安藤

いろいろなお話をする中で、AND Thinkとセラクの考える会社のあり方、従業員に対する向き合い方が非常に近く、肌感が合うと感じていきました。実はトップ面談以降は、セラクともう1社で迷っていたのですが、セラクの経営陣の温かさに触れ、私の後任者にとってもやりやすいのではないかと感じ、最終的にはセラクとご一緒させていただくことを決心しました。

M&Aキャピタルパートナーズのお二人は、トップ面談の場をどのように見ていましたか。

深瀬

セラクの皆様は、どなたも人間味のある方々ばかりで、安藤社長のご性格や価値観にマッチするのではと感じておりました。トップ面談の場についても、相性が良かったからこそ、和やかな雰囲気があったと思っております。

松井
M&Aキャピタルパートナーズ株式会社 企業情報部 部長 松井 聡(以下、松井)

両社の空気感などが非常によく合いそうだと最初に思いましたし、何よりもセラクのプレゼンテーションの本気度が、安藤社長に刺さると思いました。安藤社長が気にされているポイントについて的確な説明があり、M&Aを検討されている方の気持ちに寄り添い、納得できるご提案であったと感じました。

安藤

 5社お会いしたなか、各社が今後についての具体的な考えを話してくださりました。その中でセラクだけが、明確に当社向けの提案書を作成して持って来られたのです。我々のことを事前に調べ、熱意のある提案をいただいたことにとても誠実さを感じましたし、感銘を受けました。

従業員の皆様に寄り添ったM&Aに

成約してから約一カ月が経ちました。両社のシナジーはどのようなものになりそうでしょうか。両社はどのように事業を進めていきたいとお考えでしょうか。

宮崎

期待することを押しつけ、要求するよりも、まずAND Thinkの従業員の皆様の想いに寄り添うことが大切だと思っています。皆様に安心していただくことが重要で、ここで大きく自分たちがやってきたことが一気に変わるということにはならない方が良いと考えています。まずは今、しっかりと事業を続けていくなかで、AND Thinkの従業員の皆様の安心と安定を図ったうえで、両社の成長発展を目指していきたいと考えております。

急激に変化をさせずに、長い目で物事を捉えている宮崎様の根底にあるお考えをお聞かせください。

宮崎・安藤
宮崎

端的に言えば、モノではなく、人だからです。株式はお金で買えますが、人の気持ちは思い通りになるとは限りませんし、計算はできません。もちろん、ビジネスですから合理性の追求は当然ありますが、人間同士ですから、配慮や温かさや愛情というものが自然と大切になってくると思っています。

安藤

宮崎社長から「急がなくてもなくてもいい」とおっしゃっていただけたことに安心感を覚えました。“急激な変化が、従業員を不安にさせてしまう”というご配慮がとてもありがたかったですね。一方で、早くお力になり結果を出したいという思いもあります。

今回のお取り組みの中で、M&Aキャピタルパートナーズはどのようにお役立ちになりましたでしょうか。

安藤

私は、最初からM&Aキャピタルパートナーズのお二人と大変馬が合いました。そしていろいろと相談をすると、的確に回答してくれました。また、押し付けがましくなく、こちらの課題や悩みを真摯に聞いてくださり、私が理解し納得する時間を与えてくれて、急かすことなく適切なタイミングとスピードで話を進めていただきました。私が結論を出せば、それに対して賛同してくださり、とても話を進めやすかったですね。セラクのように愛情溢れる会社に出会うことはとても難しいと思いますが、お二人にナビゲートしていただけて本当にありがたく思いました。

ありがとうございます。最後に、これからM&Aを検討する経営者の方々にメッセージをお願いします。

宮崎・安藤
安藤

今回のM&Aのきっかけは本当に偶然でした。今改めて考えると、タイミングが良かったのだと思います。自分たちの会社の課題が明確になったときに、自助努力で解決できるものも当然あるとは思います。我々も、自分たちの力であと数年は頑張れたとは思いますが、そのタイミングで事業承継に対する行動を起こしても、このような出会いがあったかどうかはわかりません。ですから、経営者の皆様には、自分の会社だけで何とかしようと思わずに、他に解決策があるかもしれないと考えても良いのではないかとお伝えしたいですね。セラクのように、協業もするけれど、パートナーに“しっかりと独立してやってほしい”と考える会社もあります。そういった情報を知ったうえで活動すれば、新しい解決策が見いだせると思います。

宮崎

M&Aには代表者が継続するケースと勇退するケースの2種類ありますが、我々は、経営を続けていきたいと考える経営者の方と前向きなお話をしたいと思っています。IT業界は今がピークで、もっとも良い条件で譲り渡せるタイミングだと私は捉えています。AI時代の到来により、これから先、比較的規模の小さな会社の事業環境は厳しくなる可能性があるので、企業の成長発展を考えると、対応は早いほうが良いのかもしれません。安藤社長には、10年後を見据えて、非常に賢明な判断をいただいたと思っています。

深瀬

ご両社様の今後の成長発展に向け、今回のご縁組をお手伝いできたことについて、心から光栄に感じています。M&Aは、あくまで経営手法・事業承継手法の選択肢のひとつです。あらゆる選択肢を比較検討していただき、メリットがあればぜひご検討をいただきたいですし、逆にデメリットの方が大きい場合は、ご検討をいただかないほうが良いケースもあると考えております。安藤社長のように、会社の成長発展のためにM&Aをフラットに検討してくださる方が、今後増えていただけると大変嬉しく思います。

松井

M&Aは、ご譲渡されるオーナー様にも、譲受企業にとっても選択肢のひとつです。本当に良いお相手か、自分たちの理念や成長戦略に合致するお相手かを見定めていただく必要があるかと思います。私たちは、着手金なしでハードルを下げてご検討していただけるよう、ご譲渡されるオーナー様に対しても譲受企業に対しても同じ想いで仲介させていただいています。事業承継という入口で情報収集からスタートして、今回のお取り組みのように、互いの理念や目的が合致し、共に成長発展していけるパートナーを早いタイミングで見つけることができれば、想定以上に良い結果を得られることになります。ぜひM&Aの検討も視野に入れていただけますと幸いです。


(左から)弊社松井、宮崎様、安藤様、弊社深瀬

文:伊藤 秋廣  写真:小野 綾子 取材日:2024/6/5

担当者プロフィール

  • 企業情報部 主任 深瀬 雄也

    企業情報部主任深瀬 雄也

    大学卒業後、大手証券会社にて、法人・オーナー様に対しての資産運用や、M&Aを含む事業承継などの総合金融コンサルティング業務に従事。
    当社入社後、主に、IT、工事、物流業界のM&Aを中心に幅広く手掛けている。

  • 企業情報部 部長 松井 聡

    企業情報部部長松井 聡

    新卒で大手ハウスメーカーに入社し、主に東京都内において注文住宅の提案営業に従事。
    当社入社後は、主に調剤薬局やドラッグストア等のヘルスケア業界を中心に、数多くの成約実績を重ねている。

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