M&A成約事例・実績
ご成約者インタビュー 
それぞれの選択

M&Aご成約者事例
#69

オダコーポレーション株式会社 代表取締役 小田 和幸
ベステラ株式会社 代表取締役社長 本田 豊
オダコーポレーション株式会社
代表取締役
小田 和幸

×

ベステラ株式会社
代表取締役社長
本田 豊

M&A検討に早すぎることはない
しっかり検討する中で出会えた最高のお相手先

岡⼭県倉敷市を拠点に、プラントの建設及びメンテナンス工事などを行うオダコーポレーション株式会社。成長を続けてきた同社がなぜM&Aを決断することになったのか。代表取締役の小田和幸様 、そして譲受側のベステラ株式会社代表取締役社長の本田豊様に、これまでの経緯と未来について伺った。

  • 譲渡企業

    会社名
    オダコーポレーション株式会社
    所在地
    岡⼭県岡⼭市
    事業内容
    各種プラントの建設及びメンテナンス工事等
    資本金
    5,000万円
    従業員数
    71名(グループ従業員含む)
    M&Aの検討理由
    後継者不在、さらなる成長と発展のため
  • 譲受企業

    会社名
    ベステラ株式会社
    所在地
    東京都江東区
    事業内容
    各種プラントの解体工事
    資本金
    8億4,317万円
    従業員数
    100名
    M&Aの検討理由
    事業範囲、エリアの拡大のため

17歳で起業し、すべての現場に於いて 安全で確実な業務を心掛け、事業を拡大

まずは、オダコーポレーション株式会社の事業内容から教えてください。

オダコーポレーション株式会社 代表取締役 小田
オダコーポレーション株式会社 代表取締役 小田 和幸様(以下、小田)

オダコーポレーションは、岡⼭県倉敷市を拠点として、⽯油精製装置、化学装置など各種プラントの建設及びメンテナンス⼯事を主力事業として行っています。主に京浜・京葉工業地帯や岡山県の水島工業地帯など、コンビナートでの工事を行っています。他にも仮設のユニットハウスを取り扱う事業や、運送事業、人材派遣、ビル・マンションの大規模修繕事業など関連会社を含めると6つの事業を展開しています。
建設業界はさまざまな会社がありますが、各専業の会社が多い中で、オダコーポレーションは業務の幅がとても広いということが大きな特徴であり強みでもあります。

どのような経緯で創業し、幅広く事業を行うようになったのでしょうか。

小田

1985年、私の父が「小田重機」というクレーンのリースを目的とした会社を起こしました。その4年後、父に続くようにプラントのメンテナンス工事を行う「小田工業」という会社を私が創業しました。私がまだ17歳の時のことで、友人や先輩など7名ほどを集めて始めた事業です。友人から「一緒に仕事をしないか」と誘われたことが興味をもったきっかけですが、小さなころからグループの中心で仲間を引っ張っていく性格だったこともあり私が代表となりました。創業当時は苦労をたくさんしました。大手の同業や多くの実績を持つ会社と同じ土俵で勝負しなければならない中で、受注する工事の単価一つにしても足元を見られるところがあったり、なかなか良い仕事を依頼して頂けなかったり当時は今より工事を受注するには厳しい時代でした。そんな状況でも、一件ずつ確実に仕事を行って実績を積み、現場で事故を起こさないことを1番に施工を行ってきました。建設業界はここ30年ぐらいで徐々に死亡事故が減りましたが、昔は非常に事故も多く問題になっていました。しかし我々は、創業以来一度も死亡災害を起こしたことがありません。やはり高い場所での仕事や重量物を取り扱う工事は重大災害発生のリスクも高く、他の会社での事故事例を教訓に社員教育を徹底したりして、安全で確実な業務を心掛けてきたことが今につながっていると思います。働いてくれる人がいてこその会社ですので、安全を徹底しています。
元々父と私は別々の会社でしたが、経営する中で労災保険や社会保険などの加入をきちんとしていかなければいけないという管理の面などから、父の会社「小田重機」と私の「小田工業」が一緒になることになりました。私が30歳の時に代表になり、お客様の要望に応える中で、土木工事なども行うようになったり、建築工事もやるようになったりと、少しずつ事業展開をしていき現在のオダコーポレーションの形となりました。


従業員の未来のため早期から譲渡も視野に

どうしてM&Aを検討したのでしょうか。

小田
小田

オダコーポレーションの子会社に株式会社TOKENというビル・マンションの大規模修繕工事を行う会社があります。その会社は私の知人が経営していたのですが、その方が病気となり事業の継続が難しくなってしまった際、「あとをやってくれないか」と頼まれ譲り受けた会社です。その際に人から会社を譲り受けたのが、M&Aを深く知るきっかけでした。その後も人材派遣を行う会社から「会社を譲り受けてほしい」と相談がありました。最終的にはM&Aではなくその会社の全従業員29名の方に転籍して来てもらう形を取りましたが、これもM&Aに近い感覚でした。
このようにたまたまですが、二つの会社を譲り受ける経験があり、M&Aで会社を譲り受けて成長を加速させるという選択肢があることに気が付きました。
7、8年前から後継者不在の会社があるという話をよく聞くようになり、譲受側として鉄工所か運送会社で良い会社があれば探してほしいとM&A仲介会社や税理士事務所、銀行などに紹介を依頼していました。譲受側としてM&Aの情報収集をしていたのが始まりでした。

どうして譲渡を検討されるようになったのですか。

小田

私も後継者がいませんでした。親族にも社員にも次を任せられる人がいなかったため50代半ばには譲渡の準備をしたいと思っていました。周りの経営者を見ると70代80代で引き継ぎ先を探そうとしている人が多く、それでは遅いのではないかという思いがありました。昔は仕方なかったのだと思いますが、経営者として後継者がいない状態を放置するのは責任に欠けるのではと感じていました。我々の様な業界は、人がいてこそ活躍出来る仕事ですので、従業員や協力会社そして、その家族の方々の為にも早い段階でM&Aを検討する方が良いという考えでしたので、情報収集のためM&Aの仲介会社数社に問い合わせ、企業評価などをお願いしていました。

ここからはM&Aキャピタルパートナーズ担当アドバイザーの東小薗さんを交えてお話をうかがいます。どのような流れで譲渡に向けてお話が進んだのでしょうか。

M&Aキャピタルパートナーズ株式会社 東小薗
M&Aキャピタルパートナーズ株式会社 企業情報部 課長 東小薗 岳(以下、東小薗)

弊社からお送りした手紙をきっかけに面談の機会をいただき、企業評価やお相手先の候補などをお伝えしました。小田様は検討している段階でしたので、定期的に連絡をさせていただき進捗をうかがう形でした。

小田

最初お話しさせていただいた際、私は50歳でしたのでまだ年齢的にも全く急いでいませんでした。情報収集はしたいですが、すぐに譲渡をしたいとは考えていませんよとお伝えしていました。

東小薗

小田様はまだお若いですし、譲受側でのM&Aや単体で成長するという可能性もあり、あくまでも選択肢の一つとして情報提供することを心掛けていました。小田様はとても誠実な方で、会社の未来、従業員の皆様のために何が最善かをしっかり検討されていたので、会社をどう成長させていくのかという点を大きな軸としてお話しさせていただきました。

さまざまな選択肢がある中で将来的に譲渡をする可能性もあったため、幅広く情報をお伝えし、一緒にお相手先候補などを検討させていただきました。100社弱の候補先を提示させていただきましたが、その中の一社がお相手先のベステラ株式会社でした。

小田

ベステラ株式会社のことを調べたり知人に聞いたりし、とても将来性の有る良い会社だと感じました。M&Aをきっかけに従業員が不安になったり退職したりすることは避けたいと考えていましたが、そういう心配がないのではないか、この会社と一緒になってよかったと従業員も思ってもらえる会社なのではないかという期待感がありました。譲渡をしたいと動き始めたのはお相手先がいたからですね。

「この会社となら従業員も喜んでくれるだろう」面談で感じた大きな親和性

ここからは譲受側のベステラ株式会社代表取締役社長の本田 豊様にも加わっていただきます。まずはベステラ株式会社の事業内容から教えてください。

ベステラ株式会社代表取締役社長 本田
ベステラ株式会社代表取締役社長 本田 豊様(以下、本田)

ベステラはプラントの解体工事会社です。電力、石油精製、石油化学、製鉄、製鋼、ガスのプラントはもちろん、より繊細な作業が求められる危険物・有害物質を含む付帯設備や小規模設備まで、解体専門で行っています。プラントの解体に特化しているという点が特徴です。

ベステラ株式会社事業写真

どうして譲り受けを検討されたのですか。

本田

ベステラは2015年に上場しましたが、上場当初からM&Aを行ってきました。これまでは知り合いや取引先の会社を譲り受けることが多かったです。会社を譲り渡したオーナーとはそこで関係が終わってしまうことが多いのですが、M&A後も会社に残っていただき、一緒に会社を成長させようと思っている経営者の方とお話を進めたいと考えていました。M&Aキャピタルパートナーズからオダコーポレーションを紹介いただき、両社の取引先が近いこと、またベステラで岡山県倉敷市の工事がとても増えていて新しく倉敷に事務所を持ちたいと思っているタイミングであったことから、運命的な出会いのように感じました。

東小薗

会社やM&A後の方針、考え方についてとても親和性があるように感じました。また両社は完全に同業種ではありませんが、プラントという点で共通点があるので強みを活かし合えるのではないかと、また東京と岡山の会社が一緒になることで拠点や販路の拡大も期待できるのではないかと両社をおつなぎさせていただきました。

初めてお会いされた際はどのような印象でしたか。

本田・小田
小田

吉野会長をはじめ、本田社長様や役員の皆さんとお会いさせていただきお話を進める中で、会社の考え方や社員の性格、特徴がとても似ているなと感じました。オダコーポレーションも施工管理をしている部門があり、共通点が多くあります。社員同士の気質も似ているように感じ違和感なく従業員同士も一緒にやっていけるのではないか、この会社なら従業員も喜んでくれるのではないかと思いました。

本田

会社の雰囲気は会社によって、全く違うことがあります。それは経営者同士が会う際に強く感じ取れると思います。小田様にお会いした際、堅実で誠実な姿勢がとても感じられて似た雰囲気がうかがえました。一緒に成長したいという、私がお相手に求める考えや志も強くあるように感じました。また海外進出について共に取り組んでいこうという点でお話がとても盛り上がるなど同じ方向を向いて進んでいけると感じました。

小田

譲渡後も経営にかかわっていきたいと思っていましたし、そういう面でも思いが共通していて魅力的に感じました。また、本田様と私は共に50歳で同い年、このご縁も嬉しかったです。

本田

会食などを重ねて小田様の人となりを知れば知るほど一緒になりたいと感じていきました。

成約に向けて心配や不安はありませんでしたか。

東小薗、原、本田、小田
小田

オダコーポレーションは中小企業ですし、M&Aは初めてのことなので、デューデリジェンスで問題が出ないのか不安でした。いろいろなリスクを考えられて「やっぱりダメだよ」と本田様に言われるのではないかと心配でした。一緒になりたいと強く思っていた分、特にですね。

本田

小田様にお会いして不健全な経営をされるはずがないと思いましたので、私は大丈夫だと思っていました。

東小薗

デューデリジェンスはどの経営者の皆さんも不安に思われるタイミングかと思います。さまざまなことを調べる期間のため仕方がないですが、その不安を少しでも和らげられるように対応させていただきました。迅速丁寧な対応はもちろん、正しい情報を包み隠さずお伝えする、伝え方や姿勢を大切にしています。

小田

東小薗さんにはこのような思いに寄り添っていただき感謝しています。また、本田様にはご自身が作成されたシナジー効果の資料をお渡しいただくなど、成約まで丁寧にお話を進めていただけたと思っています。

アドバイザーが寄り添ってくれて、安心感を持って進められた

成約後のお気持ちをお聞かせください。

ベステラ株式会社代表取締役社長 本田
小田

これから会社がどう成長していけるかとても期待感があります。成約して1か月ですので、現場で大きな変化はありませんが、今まで手付かずだった管理の面ではすでに大きな変化があります。総務・経理・財務など、管理部門にベステラから社員の方が来て改善いただいているため、中小企業ではなかなか人員を割けず行えなかった会社として大切な部分から一緒に改善いただけています。またこれから、営業面や現場での知識力、採用力という面で非常に力になっていただけるのではないかととても期待しています。

本田

今後は両社とも全国的に工事ができる会社になっていきたいですし、小田様からいろいろなアドバイスももらいたいと思っています。お互いの強みを生かしながら海外展開や今までになかったサービス提供などもできたらいいですね。シナジー効果を発揮していきたいです。

M&Aを検討されている皆様にメッセージをお願いします。

小田

M&Aを検討するのに経営者の年齢を含め早すぎることは決してないと思っています。遅くなればなるほど選択肢は狭まると思います。私は検討をしっかりできてよかったですし、このタイミングだからこそ良いお相手先とも出会えたと思っています。後継者がいらっしゃらない方は早めに検討されるのが良いと思います。

本田

市場を増やすためだけ、売上を増やすためだけのM&Aはもったいないと思います。私はM&Aは家族が増えることだと思っているので、そういう考えをこれからも大切にしたいですし、皆さんにもそういった思いを知っていただきたいです。

M&Aキャピタルパートナーズのサポートはいかがでしたか。

小田

東小薗さんはフットワーク軽くさまざまな要望に迅速に対応していただけたので、とても頼りがいがありました。いつもスピーディーに対応をしていただき、常に安心感を持って進めることができました。M&Aキャピタルパートナーズは専門知識を持つアドバイザーが一貫してサポートしてくださるので、東小薗さんに限らず頼りがいがあるのだと思います。

本田

こちらから投げかけるさまざまな要望に対して誠実に対応していただけたと感じています。時には回答を急がせてしまう場面等もありましたが、こちらの思いに寄り添い、嫌な顔一つせず対応いただいたことに感謝しています。

東小薗

会社のこと、従業員の方々のことを大切に思われてM&Aを検討された小田様に出会えて、たくさんのシナジー効果が期待できるベステラとおつなぎすることができたことが、とても良かったです。両社をおつなぎし、面談をさせていただきましたが、回を重ねるたびに相思相愛だなと感じていました。会社対会社、人対人どちらもです。互いの思いや目的を叶えられるM&Aをお手伝いすることができ、私の中でも強く印象に残るM&Aでした。

(左から)弊社 東小薗、本田様、小田様、弊社 原

(左から)弊社 東小薗、本田様、小田様

  写真:佐久間ナオヒト  取材日:2023/09/14

担当者プロフィール

  • 企業情報部 課長 東小薗 岳

    企業情報部課長東小薗 岳

    新卒でメガバンクへ入行。法人に対する金融ソリューションの提案活動に従事。
    その後、世の中を支える中堅中小企業の発展と継続に、より一層寄与したいという思いから、上場大手のM&A仲介会社を経て、M&Aキャピタルパートナーズに参画。
    工事業、卸売業、小売業、IT企業、不動産業等、幅広い分野にてM&A支援実績を有する。

ご納得いただくまで費用はいただきません。
まずはお気軽にご相談ください。

秘密厳守にてご対応いたします。

お電話でお問い合わせ
TEL.0120-810-000

まずはお気軽にご相談ください

※秘密厳守にてご対応いたします。

お電話でお問い合わせ 0120-810-000
WEBで無料相談

関連事例

M&Aキャピタル
パートナーズが

選ばれる理由

私たちには、オーナー経営者様の
決心にこたえられる理由があります

納得の料金体系

着手金や月額報酬を
いただくことなく、
お相手企業と基本合意にいたるまで、無料で支援いたします。

安心の専任担当制

検討初期から成約まで
オーナー経営者様専任の
アドバイザーが
寄り添います。

信頼の東証プライム上場

東証プライム上場の信頼性と、独自のデータ基盤の活用により、ベストなマッチングをご提供。