更新日
M&A仲介について
M&A仲介とは、売り手企業と買い手企業の間に立ち、M&Aの成功をサポートするサービスです。M&Aでは、多くの専門知識やスキルが必要となるため、M&A仲介会社を利用することが一般的です。
ここでは、M&A仲介の基本的なサービス内容や、料金体系、活用のメリット、仲介会社の選び方などについて、詳しく解説します。
M&A仲介とは?
M&A仲介は、企業のM&Aの成功をサポートするサービスです。
中小企業庁の調査によると、2022年度の中小企業のM&A件数は3,403件で、そのうち約6割にあたる2,046件が、M&A仲介会社を通じて実施されています。
以下で、M&A仲介の定義や、同じくM&Aの支援者であるFAの違いについて、それぞれ解説します。
「M&A仲介」の定義
M&A仲介は、譲渡企業と譲受企業の間に立って、中立的な立場で交渉を仲介する専門的なサービスです。
M&Aの実施には、相手企業の選定から法的手続き、利害関係の調整まで、多岐にわたる専門知識と経験が必要です。初めてM&Aを検討する会社にとって、この一連のプロセスは大きな負担となります。
M&A仲介を活用すれば、経験豊富な専門家によるアドバイスを受けながら、M&Aを迅速かつ安全に進めることが可能です。
FAとの違い
FA(ファイナンシャル・アドバイザー)は、M&A仲介とは異なる立場から、M&Aの支援を行います。
FAは、当事者企業の片方と契約を結び、その企業の利益最大化を目指して支援を行うのが特徴です。一方、M&A仲介会社は、売り手企業と買い手企業の間で中立的な立場を保ち、双方の利益を考慮しながら交渉を進めます。
M&A仲介の業務内容
M&A仲介は、M&Aの全プロセスをサポートします。具体的な業務内容としては以下が挙げられます。
それぞれの業務について、より詳しく解説します。
取引相手の選定
M&A仲介会社は、M&Aにおける相手企業の選定からサポートを実施します。
企業がM&Aを実施する目的は多岐にわたります。具体的には、既存事業の拡大や、新規事業への参入、創業者利益の獲得、円滑な事業承継などが挙げられるでしょう。どのような目的でM&Aを実施するのかによって、取るべき戦略は異なります。同じく、自社の強みや経営資源も、M&Aの戦略を大きく左右する要素です。
M&A会社は、上記のようなポイントを明確にしたうえで、条件に合った相手企業の選定を行います。
企業価値の評価
M&A仲介会社は、企業価値の算出も行います。企業価値を把握することは、おおよその売却額を把握し、その後の交渉を円滑に進めるうえで欠かせません。
上場企業の場合は市場での株価をもとに時価総額を算出できますが、非上場の中小企業は別の方法で算出しなければなりません。一般的な企業価値の算出方法は、以下の3つです。
| コストアプローチ |
企業が保有する資産の時価評価額から企業価値を算出する方法 |
|---|---|
| インカムアプローチ |
将来の収益やキャッシュフローを現在価値に割り引いて企業価値を算出する方法 |
| マーケットアプローチ |
類似企業との比較から企業価値を算出する方法 |
スケジュールの調整
M&A仲介会社は、相手企業の選定から、相手企業とのやりとり、最終的なクロージングまで、各段階におけるスケジュールを調整し、円滑なM&Aを実現します。
交渉の仲介
M&A仲介会社は、譲渡企業と譲受企業の間に立ち、第三者として交渉を進めます。当事者間での直接交渉では、意見や主張の対立からトラブルに発展しかねません。仲介会社が間に入ることで、このようなリスクを回避し、円滑なコミュニケーションを実現することが可能です。
デューデリジェンスの支援
デューデリジェンスとは、譲受企業が譲渡企業に対して行う詳細な調査です。このプロセスでは、将来のリスクや簿外債務などを把握し、最終的な譲渡価格に反映させます。財務・法務など専門的な知識を要する作業ですが、仲介会社のサポートを受けることで、M&Aに伴うリスクとリターンを適切に評価することができます。
M&A仲介の料金体系
M&A仲介会社の報酬体系は、各社によって大きく異なります。下表は、一般的な料金体系についてまとめたものです。
| 報酬の種類 | 支払時期 | 金額の目安 |
|---|---|---|
|
相談料 |
初期相談時 |
〜数万円 |
|
着手金 |
契約締結時 |
〜数百万円 |
|
中間金 |
基本合意書締結時 |
成功報酬の10%~30% |
|
リテイナーフィー |
毎月 |
〜数十万円/月 |
|
成功報酬 |
最終契約締結時 |
譲渡価額の数% |
各社でサービス内容や提供範囲が異なるため、単純な金額比較は適切ではありません。自社のニーズに合った必要なサービスを見極めたうえで、総合的に判断することが重要です。
M&A仲介を依頼するメリット
M&A仲介会社を活用する主なメリットとしては、以下が挙げられます。
それぞれのメリットについて、詳しく解説します。
専門的なアドバイスを受けられる
M&A仲介会社には、豊富な実務経験と専門知識を持つプロフェッショナルが在籍しているため、自社の固有の課題やリスクも考慮したアドバイスを受けられます。これにより、さまざまなリスクを回避し、安全にM&Aを進めることができるでしょう。
多数のネットワークによる最良のマッチング
M&A仲介会社は、幅広い業界に強固なネットワークを持っています。このネットワークを活用することで、自社の強みや目的に合致する相手企業を見つけ出すことが可能です。M&A仲介会社を利用することで、譲渡額はもちろん、企業の将来も考慮した、適切な相手先とのマッチングが期待できます。
M&Aを円滑に進められる
M&Aのプロセスでは、売却価格の決定から従業員の処遇まで、数多くの重要事項を決定する必要があります。さらに、それらに付随する契約書の作成など、専門的な作業も多く発生します。これらを自社のみで進めようとすると、通常業務に支障をきたしかねません。
仲介会社のサポートを受ければ、社内の負担を減らしつつ、上記の手順を効果的かつスピーディに進めることが可能です。
M&A仲介における利益相反問題
M&A仲介において、利益相反は避けて通れない重要な課題です。
仲介会社は、売り手企業と買い手企業の双方の利益を調整する立場にありますが、両者の利害は本質的に対立します。譲渡企業はできるだけ高額での売却を目指し、一方の譲受企業はより安価での買収を望むのが普通です。
この相反する要望を完全に満たすことは事実上不可能であり、どちらか一方の利益を優先すれば、必然的にもう一方に不利益が生じる構造となります。これはM&A仲介において、常に向き合うべきリスクだといえます。
M&A仲介会社を選ぶ際のポイント
M&A仲介会社の選定は、M&Aの成否を左右する要素です。ここでは、信頼できるM&A仲介会社を選ぶための、3つのポイントを紹介します。
取り扱っている案件の規模や業種
M&A仲介会社には、幅広い業界に対応する総合型と、特定の業界に特化した専門型が存在します。総合型の仲介会社は、業界の垣根を越えたM&Aによる新たなシナジー効果を期待できる一方、専門型の仲介会社では、業界特有の課題に対する深い知見を活かした支援が期待できます。自社の目的や戦略に合ったM&A仲介会社を選択しましょう。
成約実績
過去の成約実績は、M&A仲介会社の能力を評価する重要な指標です。特に、自社と類似する案件の成約実績をチェックすれば、自社のニーズに合った仲介会社かどうかを判断しやすいでしょう。
情報管理体制
M&Aに関する情報の漏洩は、取引の破談やインサイダー取引といった深刻な問題を引き起こす可能性があります。そのため、M&A仲介会社にも、厳格な情報管理体制を求めましょう。情報開示の範囲や段階的な開示のプロセスといった具体的な管理手法を確認したうえで、信頼できるM&A仲介会社を選ばなければなりません。
まとめ
M&A仲介は、専門家による適切なアドバイスと豊富なネットワークを活用し、企業のM&Aを成功に導くサービスです。M&A仲介会社を選ぶ際は、取扱案件の規模や業種、成約実績、情報管理体制などを総合的に評価しましょう。
基本合意まで無料
事業承継・譲渡売却はお気軽にご相談ください。
よくある質問
- M&A仲介とは何ですか?
- M&A仲介とは、譲渡企業と譲受企業の間に立ち、中立的な立場で交渉を仲介する専門的なサービスです。
- M&A仲介会社の業務内容は?
- M&A仲介会社は、取引相手の選定、企業価値の評価、スケジュールの調整、交渉の仲介、デューデリジェンスの支援などを行います。
- M&A仲介会社を選ぶ際のポイントは?
- 取り扱っている案件の規模や業種、成約実績、情報管理体制などを総合的に評価することが重要です。
M&Aを流れから学ぶ
(解説記事&用語集)
M&A関連記事
M&A基礎
目的別M&A
- 事業承継とは
- 事業承継とM&Aの違い
- 事業承継M&A
- 「事業承継」と「事業継承」の違い
- 事業承継問題
- 後継者不足の実態
- 事業承継における課題
- 事業承継対策の必要性
- 事業承継を実施するタイミング
- 事業承継の流れ
- 事業承継計画
- 事業承継計画書の記載項目
- 事業承継のチェックリスト
- 事業承継における後継者選定
- 事業承継における後継者育成
- 親族内承継
- 親族外承継
- 従業員への事業承継
- 第三者承継
- 親族内承継と第三者承継の比較
- 後継者のいない会社を買う
- 事業承継の主要スキーム比較
- 持株会社を活用した事業承継
- 事業承継信託
- 事業承継ファンド
- 医療法人の事業承継
- 事業承継に向けた資金調達方法
- 事業承継補助金
- 事業承継で活用できる融資
- 事業承継における生命保険
- 事業承継税制
- 事業承継の税務対策
- 事業承継と資産移転
- 事業承継時の消費税の取扱い
- 承継時の債権・債務の取扱い
- 地位承継
- 包括承継
- 許認可の承継
- 株式相続
- 株式の贈与
- 自社株贈与
- 事業承継士
- 事業承継の専門家
- 事業承継コンサルティング
- 事業承継特別保証制度
- 事業承継に潜むリスクと対策
- 事業承継に伴う労務管理リスク
- 会社売却と事業承継の違い
M&Aスキーム
M&Aプロセス
企業価値評価
M&Aリスク
デューデリジェンス
M&Aファイナンス
M&A税務
M&A法務
用語・その他
- バスケット条項
- 当期純利益
- 資産除去債務
- XBRL
- 特別決議
- 譲渡承認取締役会
- 大量保有報告
- 適時開示
- 法務のポイント
- インサイダー取引
- チャイニーズ・ウォール
- 匿名組合
- キラー・ビー
- クラウン・ジュエル
- グリーン・メール
- ゴールデンパラシュート
- ジューイッシュ・デンティスト
- スタッガード・ボード
- スケールメリット
- ストラクチャー
- 利益相反
- 源泉徴収
- プロキシー・ファイト
- パールハーバー・ファイル
- Qレシオ
- MSCB
- IFRS
- 現物出資
- コントロールプレミアム
- ゴーイング・プライベート(Going Private)
- バックエンド・ピル
- パックマン・ディフェンス
- EV(事業価値)
- 売渡請求
- 株主価値
- レバレッジ効果
- 減損価格
- アーンアウト
- シャーク・リペラント
- スーイサイド・ピル
- ティン・パラシュート
- 低廉譲渡
- 監査法人
- 相対取引
- 範囲の経済
- アナジー効果
- 債券
- 純有利子負債(ネット デット)
- ホールディングス
- COC条項(チェンジ・オブ・コントロール条項)
- ディスクロージャー
- 会社法
- ROA(総資産利益率)
- 国際租税条約
- 役員報酬
- SWOT分析
- アンゾフの成長マトリクス
- サクセッションプラン
- ドラッグアロング
- 累進課税
- 総合課税と分離課税の違い
- キャピタルゲイン
- インカムゲイン
- 資本と負債の区分
- 益金不算入
- タックスシールド
- 繰越欠損金
- スタンドアローン・イシュー
- ロックド・ボックス方式
- 特定承継
- プットオプション
- 埋没費用(サンクコスト)
M&Aキャピタルパートナーズが
選ばれる理由
創業以来、売り手・買い手双方のお客様から頂戴する手数料は同一で、
実際の株式の取引額をそのまま報酬基準とする「株価レーマン方式」を採用しております。
弊社の頂戴する成功報酬の報酬率(手数料率)は、
M&A仲介業界の中でも「支払手数料率の低さNo.1」を誇っております。
-
明瞭かつ納得の手数料体系
創業以来変わらない着手金無料などの報酬体系で、お相手企業と基本合意に至るまで無料で支援致します。
- 関連ページ -
-
豊富なM&A成約実績
創業以来、国内No.1の調剤薬局業界のM&A成約実績の他、多種多様な業界・業種において多くの実績がございます。
- 関連ページ -
基本合意まで無料
事業承継・譲渡売却はお気軽にご相談ください。
